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Microsoft Loop の「Components」を Teams チャットで利用してみる

  • 2022年3月24日

2021年11月に Microsoft 365 の新機能「Microsoft Loop」が発表さされました。この Loop を解説するテック記事は少なくありませんが、それらを読んでも、あるいは Microsoft の公式サイトを見ても、結局なにができるようになるのか、いま一つわかりません。

Loop は「Components」「Pages」「Workspace」という3つの要素から構成されており、2022年3月時点では、このうち「Components」を Teams 上で利用することができます。

Loop Components

実際に Teams 上で Loop Components を試してみます。

Teams のチャット下部に「Loop コンポーネント」のアイコンが(いつのまにか)表示されている筈です。これをクリックすると「 箇条書き」「タスクリスト」など、フォーマットの選択を求められます。ここでは「箇条書き」をクリックします。

なるほど、箇条書き形式のキャンバス(正確にはおそらく Loop コンポーネント と呼ぶべきだと思いますが)が作成されました。適当に入力し、普通の投稿と同じように送信すると、チャット上に(普通の投稿と同じように)表示されます。

普通の投稿と違うのは、そのチャットに参加している誰でもこの「箇条書き」を編集できる点です。いちいち編集モードにする必要もなく、そのまま加筆や修正ができます。Office ファイルの同時編集と同じイメージですね。反映もリアルタイムです。どうも文字単位で同期されるようで、誰かが英数字を入力していると、ほんとうにヌルヌルと同期されるのが新鮮です。

なお左上のリンク(箇条書きテスト)をクリックすると、ブラウザが起動してこの部分だけを Office.com 上で編集することができます。なお「保存」はありません。随時セーブされているため、いつブラウザを閉じても大丈夫です。

もちろん、ブラウザ上での編集は、リアルタイムで Teams 上にも反映されます。

情報の保存先は?

チャット上で作成されたキャンバス(Loop コンポーネント)は、Ondrive for Business に保存されるようです。OneDrive の「自分のファイル」を確認すると、自動的に「Microsoft Teams Chat Files」というフォルダが作成され、その中に 「~.fluid」という拡張子のファイルとして保存されます。

このファイルを直接起動しても、先程の office.com での編集画面がひらきます。

まだ全体像は不明ですが

いまのところ、Teams チャットと Loop Components の組み合わせだけですので、ちょっとチャット上での表現力が増しましたね というくらいの感想でしょうか。ちょっとした文書の添削とか、タスク整理に便利に使えそうな感じですが、一方で(現時点では)Loop が何かを大きく変える…という程のことはなさそうです。

今後、他の「Pages」や「Workspace」がリリースされ、Microsoft 365 既存サービスとの組み合わせでどのようなものになるか、注目したいと思います。一部では Loop は Notion の模倣ではないか、というような指摘もありますが、それはそれとしても、Micorosfot 365 の一部として実装されることで、また違った価値が生まれるかもしれませんし。

と、まだ何かとわかりづらい Loop ですが、今月28日に AvePoint 社がウェビナーを開催するようです。こちらもぜひ参加してみてください。

最新情報!今から知っておくべき Microsoft 365 の新アプリ「 Microsoft Loop 」とは?使い方と注意点を解説
https://www.avepoint.com/jp/events/webinar/new-m365-apps-microsoft-loop