G Suite が Google Workspace にリブランド。その際の旧 Enterprise 契約の扱い
2020.10.07
これまで「G Suite」と呼ばれていた Google のビジネス向け SaaS が 10/6 から「Google Workspace」と名称変更され、それに伴いスィート(契約プラン)にも大きな変更がありました。
細かな話はこちらのサイトがまとめてくれているので参考になると思います:
G Suite が「Google Workspace」に名称変更
https://googlecloud.4watcher365.dev/google-cloud/g-suite/google-workplace_release/
公式情報はこちら:
Google Workspace のご紹介
https://cloud.google.com/blog/ja/products/workspace/introducing-google-workspace
ウチの会社では、旧 G Suite の「Enterprise」プランを契約していましたが、今回のリブランドで自動的に「大規模プラン」になりました。これによる価格変更はいまのところありません(月3000円/ユーザー)。なお、実は大規模プランには Enterprise Plus と Enterprise Standard の二種類があり、旧「G Suite Enterprise」契約は自動的に Enterprise Plus(高い方)に移行されているようです。
また、旧 Enterprise プランは Web から契約できたのですが、新しい大規模プランは営業担当経由でないと購入できない模様。既存ユーザーが Enterprise Plus ←→ Standard 間でアップ/ダウングレードすることは Web で完結できるようですが。
新(現行)プラン
https://workspace.google.com/intl/ja/pricing.html
Enterprise Plus から Standard へのダウングレードについて
https://support.google.com/a/answer/10069619
大きな目で見ると、今回のリブランドで「ビジネス」と「大規模(エンタープライズ)」の位置づけがかなり明確になりました。DLP(データー損失防止)、リージョンコントロール、電子情報開示など、高度なセキュリティにかかわる機能は基本的に大規模プランです(Business Plusでも一部対応できます)。
一方、普通に「使う」こと、つまりエンドユーザーのユーセージを重視するなら Business で十分でしょう。もっとも Business プランには「300人」という上限があるため、ある程度の規模がある組織は自動的に大規模プランになる訳ですが。
その他の点では、旧 Business プランでは「無制限」だったストレージが、改定以後は有限(大規模プランでは無制限のまま)になったことは要留意ポイントですね。
わたしたちはまだまだ小規模(10人強)なのですが、人事面談を Google Meet で行い、その記録(動画)を保存するために旧 Enterprise を契約していました。新プランでは機能的には Business Plus で必要十分ですから、ダウングレードするか、あるいは将来的なセキュリティも考慮してこのまま行くか…悩ましいところです(1000円/ユーザーの価格差があります)。
ごく個人的な見解としては、このリブランディングは Microsoft の「Microsoft 365」対抗を意識したものだと思います。 Microsoft が一歩先んじている企業向け販売にいよいよ Google が本腰を入れてくるのだろうと。一方、その Microsoft は本日 Bing をリブランドした模様。
マイクロソフト、「Bing」を「Microsoft Bing」にリブランド
https://japan.cnet.com/article/35160571/
Google と Microsoft という巨人が競うことで、ユーザーの利便性が向上していくことを期待しています。ただ、契約プランはできるだけシンプルに保って欲しいものです!(特に Microsoft さん!)