システム運用

Internet Explorer は来年6月にサポートを終了します

いよいよ、2022年6月にInternet Explorer(以下IE)がサポート終了となります。この記事では、サポート終了にあたり注意しなければならない点、今から出来ること、をまとめました。

日本の IE 終了は6月16日

2021年5月19日(日本では5月20日)に、米 Microsoft 社は IE のサポートを2022年6月15日(日本では6月16日)に終了すると発表しました。同時に、レガシーアプリで IE を利用している企業に対し、Microsoft Edge の IE モード(現時点では2029年までサポート)の活用を推奨しています。また、この発表より前の2020年8月に、Microsoft 365 における IE のサポートを 2021年8月17日(日本では8月18日)で終了する、という予告が発表されています。

こうした Microsoft 社の発表ベースで、サポート終了時期をまとめてみました。

IE Support End 1

IE サポート終了に伴う注意すべきこと

ユーザーとしては、IE のサポート終了に伴い自社でホストしている Web ページについて、次の三点に注意し確認すべきです。

1.IE 専用になっていないか
2.IE 以外のブラウザで正しく挙動するか
3.Edge の IE モードを利用するセキュリティリスク

IE 専用になっていないか

これは一昔前に作成されたWebページによくある事象の一つで、IE 以外のブラウザ(Google Chrome/Fire Fox 等)では開けない、または正常に表示されないという問題です。Edge の IE モードで正常表示されるのであればまだ猶予があると言えますが、そうでない場合は早急に修正が必要です。

IE 以外のブラウザで正しく挙動するか

前項と類似していますが、Web ページそのものは表示できていても、そのページ内の機能や処理が IE を前提としている場合、IE 以外のブラウザでは、期待通りの動きをしないケースがあります。これもまた、Edge の IE モードで動作するのなら猶予がありますが、いずれにせよ確認と修正が必要になります。

Edge の IEモード を利用するセキュリティリスク

IE モードを使用した際に、ActiveX が有効化されることに留意する必要があります。ActiveX コントロールは便利である一方、ウィルス等により悪用するされることが少なからずあります。こうした背景から、Edge は(もちろんその他のブラウザも)ActiveX をサポートしておらず、IE モードを使用することは、セキュリティリスクが増す点を意識しておく必要があります。

今から出来ること

2022年6月16日まで、まだ1年ほどありますが、決してゆっくり構えていられる状態ではありません。IE に依存した Web ページは、大組織の基幹系アプリケーションに多く残されており、基本的に自社で(あるいは SIer に依頼して)修正対応してゆく必要があります。

こうした状況に対し、Microsoft 社でも相談窓口が開設されていますので、初動で悩んでいる場合には、一度相談してみるのも良いかもしれません(問い合わせには Microsoft アカウントが必要な場合があります)

法人の場合
App Assure のWebサイト(https://fasttrack.microsoft.com/dl/daa
 
個人の場合
Edgeの上部左側の「…」をクリックし、「ヘルプとフィードバック → フィードバックの送信」からフィードバックを送ることができます(フィードバック送信時 診断データを送信する にチェックを入れると良いでしょう(下図緑枠))

IE Support End

参考ページ
「Internet Explorer 11 デスクトップ アプリケーションのサポート終了」の発表に関連する FAQ
Edge のInternet Explorer (IE) モードとは